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ファルコン GY6 200cc エンジン作成のまとめ

 


200cc エンジン作成のまとめです。
まずは、走らせてみた感想からです〜

【 200cc エンジン 走らせてみた感想 】
私の作ったエンジンは、正確には 206cc ( 205.63cc )で、ボア径 63.0mm × ストローク長 66.0mm です。
ボアよりストロークのほうが大きいので、いわゆるトルク型のエンジンになります。
一応、圧縮比は計算上 10 を少し越えています。
ほとんどのパーツを交換し、手を入れてない所は無いぐらい各部の研磨や加工も行ったフルチューンと言える状態。
もともとファルコンに搭載されていた 150cc のエンジンは、車体重量に見合わない非力なものでしたので、
車両購入当時から、載せ換えたいと思っていました。( 特に私のはハズレと思えるほど非力で遅かった (苦笑) ) 

で、載せ換えて走らせてみた感想ですが、正直なところ全くの別物になりましたね、これは。 (笑)
元の 150cc と同じ GY6 系エンジンとは思えないほどパワーもトルクもあり、メチャ速いです (^o^)v
ハイスロと、直接ワイヤーでスロットルを操作する VM キャブのマッチングもグッドで、とてもレスポンスがよく
スタート時から 6000rpm 以上へと瞬時に上がり、そのまま巡航速度域まで気持ちの良い加速が得られます。
やや多めにスロットルを開けて発進した際は、7500rpm あたりまで瞬時に上がって、今までは考えられないぐらいの 
ダッシュを見せてくれるので乗っていてとても楽しめますね。

まだ最高速トライは行っていませんが、結構体重の重い私でも 「 よわKm/h 越え 」 は一気に行きます。( KOSO 製 RX2N マルチメーター にて )
おそらく簡単に 「 ぬわわKm/h 越え 」 する勢いですね。 ※ よわ 、ぬわわ → キーボード参照
ただし、ボアアップエンジンの宿命、パワーが上がった分の熱量もかなりあるため、全開での巡航は焼き付きのもと。。。(^^ゞ
このあたりはじっくり見極めて行かないと折角作ったエンジンがダメになってしまうので気を付けなければなりません。(苦笑)

実際、オイルクーラーを装備していても、20分程度の走行で油温計は冬場( 気温 4 〜 6℃ )でも 80 〜 85℃ ぐらいは行きます。
この感じでは、夏場はかなり油温が上昇しそうで怖いですね。
走行風をもっと積極的に取り入れて冷却効果を高めて行かないと、最高速トライどころではない気がします (笑) 

ってゆーか、フレームがいい加減な作りで歪んでいるせいで、突然あり得ない方向にハンドルが取られて怖いです。
パワーが上がってスピードが乗る分、ハンドルの取られも方も倍加した感じ。
とりあえず安定性を得るためにフロントのハブベアリンクを信頼出来るモノと交換して、タイヤサイズを少し大きくしたいところ。
( 出来ればホイールも換えたい。。。てか、足そのものを換えたい。。。 )

あと、フロントホイールにスピードメーターのセンサーを付けましたが が、ホイール精度の悪さからメーター表示に少し影響が出ています。。。
表示する数値が不自然に飛ぶので、ポイント数を増やしたほうが良さそうかも。
( BRZで使ってた時は普通だったので、明らかにファルコンのホイールのせいだね )

まあ、エンジンはイイ感じに完成したけれど、フレームと足まわりがダメダメなので、今後の課題がどっさり増えちゃったかと。(笑)

それと一応、今はまだ慣らしの最終段階なので、マフラー終端部分にはサイレンサーバッフルが取り付けてあり、本当のパワーは封印中。
サイレンサーバッフルを外すと少しトルク感は減るかもだけど、抜けの良い吹け上がりとパワー感は一層増すだろうからね。
これは今後の楽しみです!



【 200cc エンジンを作るには 】
少なくとも 200cc と呼べる排気量にするには、せめて実質 190cc 以上にしたいところです。
しかし、単純にボアアップだけで 190cc 以上にするには、最低でも 65mm のボア径が必要。。。
63mm ボア径でもクランクケースとのオイルラインがギリギリでしたから、65mm だとオイルラインの引き直しなど苦労が多そうです。
( …と言いますか、TAIDA 社みたいにクランクケースごと売っているキットじゃないと無理かも? )
仮にオイルラインをそのまま使えるのが 63mm ボアまでだとして、それに合わせるクランクは 61mm 以上ないと 190cc 以上になりません。
お薦めとしては、ボア径 63mm x ストローク長 64.4mm の 200.64cc あたりでしょうか。
この上はストロークの限界値である 66mm クランクで、私の作ったボア径 63.0mm × ストローク長 66.0mm の 206cc になりますが
シリンダー長がギリギリですし、そのため多少耐久性が落ちますから、かなりメンテに力を入れられるパワーユーザー向けであるのは
言うまでもありません。(^^ゞ

※ ストロークが長くなると、その分、シリンダー下部にスペーサーを入れて嵩上げしないとなりません。
しかし、そうやってシリンダーを上方へとずらすと、ピストン下死点でシリンダーからピストンが抜け落ちそうになるので
当然ながらストロークを長くする限界値があります。
そのギリギリ限界値が 66mm クランクであり、ピストンには大きな負担が予想されるため、メンテは頻繁に行う必要があると思います。

ボア径・ストローク長・排気量につきましては、こちらのページにまとめてありますのでご参考にどうぞ



【 作成工程 】
作り始めた当初、161系 のシリンダー & ピストン ( 61mm ボア ) をそのまま使い、66mm クランクを組み合わせて 192.78cc を
作る予定でした。一応 190cc オーバーですから、200cc と呼んでも差し支えない排気量です。 
161系のノーマルヘッドの吸・排気ポートの両方を拡大研磨し、バルブの擦り合わせとハイカム強化バルブスプリング を使用した
ヘッドチューン仕様で作業を進めていましたが、、、、

途中で TAIDA 社のビッグヘッド ( ノーマルより吸・排気ともバルブとポートが大きい ) と、63mm シリンダーキット が手に入ったため、
是非ともこれを組み込んでみたくなり、急遽、作戦を変更です。
TAIDA 社のシリンダーキットは高精度ですからね。
ノーマルのユルユルなシリンダー & ピストンと比べ、はるかにパワーやトルクが出ると思われ、各部の強化も考えたフルチューン仕様へと
大幅に進路変更です。 



【 必要工具類など 】
エンジンの全バラ・加工、組立に必要な工具類を列挙しておきます。( ドライバー、レンチ類など、基本工具以外の物 )
・ トルクレンチ ( 小さい数値用の物と、普通の物 )
・ ダイヤルゲージと、マグネットスタンド ( ピストン上死点位置の確認
・ フライホイールを抜くためのプーラー ( 三つ爪式のがお薦め ) 
・ スタータークラッチナットの リムーバー
・ キックスターターギヤを抜くためのプーラー ( 平たいタイプがお薦め
・ ユニバーサルホルダーや、プーリーホルダー
・ クラッチ用のスプリングコンプレッサー
・ クラッチを分解するための 39mm のボックスレンチ
・ ミッションギヤのベアリングを抜くためのプーラー ( パイロットベアリングプーラー
バルブスプリングコンプレッサー
・ ポートなどの研磨に使うリューター
・ バルブタコ ( 吸盤 )
・ エンジンブッシュリムーバー



【 用意しておく物 】 
エンジンをバラす際は最低でも以下の物を用意しておきましょう。
・ ガスケットセット一式
・ 液体ガスケット
・ シールテープ
・ パーツクリーナー
・ グリス、オイル等
・ スレッドコンパウンドや、ネジロック剤
・ ドレン用アルミワッシャー、または、銅ワッシャー

ミッションベアリングも交換する場合は下記の 6種類 ( 各1つずつ )が要ります。
NSK品番 : 6004  外径 42mm、内径 20mm、幅 12mm
NSK品番 : 6002  外径 32mm、内径 15mm、幅 9mm
NSK品番 : 6301  外径 37mm、内径 12mm、幅 12mm
NSK品番 : 6204  外径 47mm、内径 20mm、幅 14mm
NSK品番 : 6202  外径 35mm、内径 15mm、幅 11mm
NSK品番 : 6203  外径 40mm、内径 17mm、幅 12mm
※ 6004 だけシールドタイプです。

オイルシールは以下の 4つが要ります
27x42x7、20x32x6 が 1つずつ。
19.8x30x5 を 2つ。



【 バラす時や組み立てる時、チューニングエンジンを作る際の注意点 】 
全般 :
まず、バラす時は慎重に。
ネジ、ボルト、ナットはナメている事が多い上に、異常なトルクで締め込んでいる事もあります。
場所によってはネジ山がダメになると取り返しの付かない部分もあるので、とにかく慎重にバラしましょう。
ボルトは組立の時に間違わないよう、マジックペンで頭に番号を記入しておくのがお薦めです。

フライホイール :
私の買ったエンジンは、フライホイールのプーラー用ネジ部分が見た目はよくある M27 x P1.0 (逆ネジ) のように見えました。
しかし、実際にそのサイズのプーラーを使うとネジ山が全く合わず外れません。。。( 他のサイズもひと通り試したが全て合わず・・・ )
仕方ないので、よくあるプレート式プーラーを使用したところ、フライホイールが変形。。。(苦笑)
薄型の三つ爪式プーラーを使ってやっと外れました。

スタータークラッチナット :
逆ネジです。回す方向を間違えないように気を付けましょう。

スタータークラッチ :
必ず強化品を使いましょう。( 161系はノーマルで強化タイプが入っている事があります )
ウッドラフキーも強化品を使います 。

セルモーター :
使うシリンダーサイズや圧縮比にもよりますが、強化品を使うのがお薦めです。
普通のエンジンに使っても勢いよく回るためか、始動性が良い感じです。

クランク、ピストン、シリンダー :
組立の際は、充分にオイルを塗布すること。
通常、66mm クランクをそのまま組み込むとピストン下部に干渉する場合があります。
この場合は、ピストン下部を削ってクリアランスを確保します。
ちなみに TTMRC 製の 66mm クランクはコンロッドが他社製品よりも長いので無加工で組み込み可能です。
TAIDA 製の 63mm シリンダーは、161系のクランクケースにはそのまま入りません。
クランクケース側のシリンダースカート部が入る部分を 1mm ほど拡大してやる必要があります。

ミッションベアリング :
圧入の際は、ケースが傷まないように気を付けましょう。蓋のほうは意外と脆いです。。。(^^ゞ

カムシャフト :
タペット調整を行う時は、デコンプ機構に注意すること。 
正しい位置に合わせてから調整を行わないと、排気側のクリアランスが狂ってしまうので要注意です。
ハイカムは、A8 ぐらいまでなら特に加工なしで組み込めます。( 念のため、組み込む際はクリアランスをよく確認すること )
TAIDA 社のビッグヘッド & 63mm ピストン にも A8 ハイカムはそのまま組めました。
A8 なら、オーバーラップよりもハイリフトに重点を置いた仕様のため、低回転域をさほど犠牲にせず使いやすい特性になります。

カムチェーン :
ノーマルは 90コマです。
ノーマルヘッドに 66mm クランクを使う時は、94コマです。
TAIDA 製ビッグヘッド + 66mm クランクだと、96コマになります。

カムチェーンテンショナー :
ノーマルより長いチェーンを使用する場合、チェーンとシリンダーが長い分、本来テンショナーが押す位置からずれてしまいますので、
ノーマルのテンショナーでは押し切れません。
テンショナーを改造して長くする必要があります。
私はテンショナーの先端に穴を開けてタップでネジ山を切り、10mm のボルトが入るようにしています。
そのボルトの分が長くなって、しっかりとチェーンにテンションがかかるようになりました。

バルブスプリング :
ハイカムを組み込む際は、強化スプリングをチョイスしたほうが良いでしょう。
ただし、TAIDA 製ビッグヘッドを使う場合は、普通に売られている強化スプリングは NG です。
TAIDA 製ビッグヘッドのバルブは長いので、専用のバルブスプリング以外は避けたほうが良いでしょう。 

シリンダースタッドボルト :
ロングクランクを使用する際は、ロングスタッドボルトが必要になります。
また、カムチェーン側のシリンダー横を止める 2本のボルトも長い物が必要です。
なお、スタッドボルトは組み込む方向性があります。組み立てる時は要注意です。

キャブレターとインテークマニホールド :
インマニは、ビッグキャブ対応の金属製の物がお薦めです。
ただし、これを使うとインマニ寸法が長いため通常レイアウトでは負圧式のキャブは使えません。( 逆向きなら入る )
VM系など、シンプルなキャブしか通常レイアウトでは入らなくなるので要注意です。
まあ、200cc 以上のチューニングエンジンを作るなら、負圧式キャブよりも VM系等のほうがパワーもレスポンスの良くてお薦めです。
なお、負圧式キャブから VM系等のピストンバルブオンリーのキャブに換装する場合、80% 程度の口径で同等です。

例 : 負圧式 32パイ → VM系 ならば 26 〜 28パイで良いと言われている

※ 負圧式は仕組み上、スロットル開閉スピードが遅いため、ピストンバルブオンリーのキャブと同等のスロットル開閉スピードを得るために
20%増し程度の大きい口径にするのが一般的。 口径を大きくすると、スロットル開閉スピードが増す効果があるためです。
なのでその逆の場合は約 80%程度の口径でよいワケです。

マフラー :
TAIDA 社のビッグヘッドは、マフラー取付のスタッドボルトが M8 サイズ です。
マフラーによっては取付穴をリューター等で削って拡大しないと入らない可能性があります。 

プーリー :
161系のクランクは、プーリー側の軸が 157系よりも太い場合があります。
社外のクランクに交換すると、この軸部分の太さが合わず、プーリーボスが緩くて使えない事があります。
この場合は、157系のプーリーボスを使用します。 

オイルクーラー :
ボアアップやストロークアップで排気量を上げたら必須だと思います。
私のエンジンは、冬場 ( 気温 4 〜 6 ℃ ) でも油温は 80 〜 85 ℃ぐらいに簡単に上がります。。。(^^ゞ
ロングクランクを使用すると、シリンダーを嵩上げしなくてはならず、そうするとエンジンカバーが短くなってしまい
シリンダーを上手くカバーすることが出来なくなります。
おそらくそれが冷却効果を鈍らせているんでしょうね。
もちろんパワーアップした分の熱量も加わって、オイルクーラーではさばききれない熱量になっていると思われますが
無いともっと大変な事になるので必須です、、、(苦笑)





記事掲載日 2015/04/21
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