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ファルコン 250cc エンジン載せ換え まとめ

 【 まず、はじめに 】
最初に書いておきますが、エンジン載せ換えを軽い気持ちで考えてはダメです。
安全第一を考えて、ここはあえて厳しい意見を書かせて頂きます。
ファルコンは、もともとフレームがいい加減に作られていますし、新車時からタイヤ・ホイールが歪んでいたり
真っ直ぐ走らないし、ハンドルが酷くブレたり取られたりするのは当たり前、しかも突然壊れてしまうブレーキなどなど。。。 
そんな状態の車体に 250cc のエンジンは大変危険です。 

まずは徹底的に整備をしましょう。
250cc に見合うブレーキに交換し、タイヤ・ホイールは可能な限り良い状態でなければいけません。
ハブベアリングも国産の信頼性の高いメーカー品に交換しましょう。
新たに載せるエンジンも、消耗品はちゃんと交換し、しっかりと整備が必要です。
右から左へと、ただ載せて動けば良いといったような愚かな行為は決して行ってはいけません。



【 ベース車両を選択する際の注意点 】
250cc エンジンに積み換える場合、比較的簡単に載せ替えられるベース車両の候補としての型式は、
4HC、SG01J、SG03J の 3つ。

※ ベース車両とは、「 まるまる一台用意して、そこから使えるパーツを移植する 」 ということね (^^ゞ

この 3つならば、エンジンマウントがファルコンと互換で、ボルトオンで移植が可能。
( エンジンマウントは、ファルコン純正ではなくヤマハのを使う )

しかし、メーカー( ヤマハ )からのリコール対象の場合がありますので、ベース車両を選ぶ際は、リコール対象ではない、
または、対策修理済み車両を選ぶのが良いです。

リコール情報等

 リコール等の発表時期  対象型式  不具合内容
 2006年7月  SG03J  カムチェーンの強度不足
 2003年2月  SG03J  時計およびトリップメーターの不具合
 2002年05月13日  SG03J  フラッシャーリレーと電気配線
 2001年06月01日  4HC SG01J SG03J  非常点滅表示灯スイッチを対策品と交換、電気配線追加
 2001年03月27日  SG01J  マスターシリンダの不具合

       ※ 各型式ごとに対象の車台番号が公開されているので、対象か否かはメーカーホームページにて確認しましょう

上記の中で一番危ないのは 2006年に発覚した SG03J のカムチェーンの強度不足。
対象範囲が広く( ほぼ全て? )、もしチェーンが切れてしまうと、走行不能になって修理代も高く付きますから、
対象車は必ず移植前に対策修理を行いましょう。



【 型式によるエンジンの違いについて 】
4HC 用 ( SG01J を含む ) と、SG03J 用のエンジンとでは、基本的に異なります。
4HC 用は排ガス規制前、SG03J 用は排ガス規制後です。
SG03J 以降からはヘッドライトが 2灯 になったため、ジェネレーターも大型化して、その分のエンジン負荷も大きい。
最大出力としてカタログ数値的には SG03J が優っている事になってはいるが、
実際に各回転域毎に細かく見て行くと、ほとんどの領域で 4HC が優っている。 
やはり、SG03J 用のエンジンは、排ガス規制が大きなネックになっているのは間違いないかと。 
エンジンの性能比較についての詳細は、こちらを参照 ) 

上記の理由から、もし、エンジンを単体で購入して載せ替えるならば、4HC がお薦め。
ただし、4HC の場合はリアブレーキがドラム式が多いのが、ちょっと困りもの。。。
トライクは普通の二輪より重いから、ブレーキは前後ともに制動力のあるディスク式が良い。
同じ 4HC エンジンを積んでいる SG01J がリアもディスクブレーキなので、SG01J に積まれている 4HC エンジンを
使用するのがベスト。

なお、ファルコンは SG03J とのパーツ互換性が非常に良いので、エンジンだけでなく使えるパーツ全てを
ベース車両から移植するならば SG03J を選ぶのが大変お得と言えます。



【 移植する際の注意事項 : ラジエター関連 】
エンジンや、付随するパーツを移植する場合、出来るだけ消耗パーツは新品にすること。
4HC や SG03J は、古い物だと 20年ぐらい経過してますからね。
流石にそのまま移植するのは愚かすぎる (笑)
特に水冷関連のパーツ ( ラジエター本体、キャップ、ホース類、クリップ、サーモ関連、ウォーターポンプ ) は
トラブルを避ける意味で新品に交換しておくのがセオリーと言うか常識。

ラジエターやホース類は、SG03J 用が問題無く付きます。
4HC を買った場合もラジエター関連は SG03J 用で揃えると良いです。
ラジエターの組み付け詳細は、こちらを参照

※ ラジエター固定用の左右のステーがファルコンには無いので、その部分だけ別途取り付ける必要あり。
ステーを付ける場合、溶接ではかえってフレーム強度を落とすことにもなるため、無難にネジ止めが賢い選択と言えます。

※ ベース車両が 4HC で、ラジエターだけ SG03J のを使う場合、4HC 用サーモスイッチは使えません。
取付のネジ径が全く違います。
SG03J 用のサーモスイッチ ( ラジエターファン用と、オートチョーク用の両方とも ) を用意する必要あり。
サーモスイッチに関する詳細は、こちらを参照 ) 

なお、コネクター形状も違うため、中古の安いハーネスを買って、そこから切り落として使うのがお薦め。
( サーモスイッチのコネクターは防水仕様なので、この部分は中の端子や導線が傷んでいない可能性が高い )



【 移植する際の注意事項 : シリンダー、ピストン、エンジンヘッド関連 】
出来ればシリンダーとピストン、ピストンリング等は新品にしておきたいところ。
ただし、オークション等でよく見かける安い物は、中華のコピー品なので要注意。
かえってパワーダウンする可能性もあるでしょう。
ヤマハ純正か、台湾製で有名なアフターパーツメーカーの物など、なるべく精度の高い物を選ぶのが良いです。

※ 中華製のマジェエンジンのコピー品や、コピーパーツが非常に多く出回ってます。気を付けましょう。

シリンダー・ピストンを交換する基準としては、「 コンプレッションゲージ 」 を使って圧縮具合を調べましょう。
昔はわりと高価な工具でしたが(笑)、最近は安くてもそこそこ使える物もあるので、ひとつ揃えておくのが良いです。
なお、圧縮圧力は 1400kPa ( 14.0kg/㎠ )が目安です。

シリンダー・ピストン交換の際、ヘッドを外したらポートの洗浄と、バルブの摺り合わせは最低限おこなって
おくことをお薦めします。 
古いエンジンでは、これをやるのと、やらないのとでは、性能に大きく差が出てしまいますからね。



【 移植する際の注意事項 : 燃料タンク 】
燃料タンクは、ベース車両が SG03J の場合はそのまま周辺パーツごと移植。
( 傷んでいるパーツがある場合は、そこだけ新品と交換 )

4HC がベース車両の場合は、ファルコン純正タンクを断熱処理して使います。( 断熱処理の詳細はこちらを参照
燃料ポンプは 4HC 用 ( 負圧式 ) の純正品が低回転域から高回転まで供給量が絶妙なので、そのまま使う事をお薦めします。
( まあ、純正品なんだから、それは当たり前なんだけど (笑) )
ちなみに 4HC 用の純正ポンプは、ミクニ製で信頼性が高い。 



【 移植する際の注意事項 : リアショック 】
リアのショックは、ファルコンに使用していた物がそのまま使えます。
もちろん SG03J 用も使えます。
ただし、4HC エンジンの場合、一部の SG03J 用ショックが部分的に干渉し、そのままでは使えない場合あり。
その場合は、ショック側の干渉部分を削り落とせば使用可能です。 ( ショックの加工例はこちらを参照



【 移植する際の注意事項 : フレーム 】
4HC や SG01J、SG03J 用の水冷エンジンに載せ替える場合、外装のほとんどを外すことになります。
この機会に、フレームを総点検しておきましょう。
中華は特に溶接が取れてしまうことが多いようなので、溶接箇所を重点的に調べます。
それと、その周囲等にクラックが無いか、よく確認。

驚くことに、本来はしっかりと溶接されているハズの箇所が溶接されていない 「 溶接忘れ 」 もあったりします (苦笑) 
溶接のし直し、追加で溶接する際は個人でやろうとせず、専門家・熟練工に依頼してやってもらいましょう。 
フレーム修理の例はこちらを参照

にわかバイク屋とか、溶接自体が専門ではない整備工とかに溶接を依頼してはいけません。
知識や経験の浅い者がやると、かえってフレーム強度が落ちるので要注意。 
ただでさえ強度の無い中華フレームに、シロウト溶接で更に強度を落としたら、マジで死んじゃいますよ?
…ってゆーか、こんな常識、今更書くまでもないかな (笑)




【 電気配線について 】
ベース車両からすべて移植という方法もありますが、エンジン単体で購入した場合や、ベース車両が古くてハーネスの
劣化がある場合などは、必要な部分だけ新設して繋げます。

エンジンから出ている配線は、
1.イグナイター用の点火信号線  → イグナイターに繋ぐ
2.ジェネレーター配線      → レギュレターに繋ぐ 
3.セルモーターの配線      → スターターリレーに繋ぐ
の 3種類だけです。 あとはラジエター関連の配線ですね。( しいて加えるなら、あとはオートチョークもね )

イグナイターの配線 ( オートチョーク含む ) に関する詳細は、こちらを参照
レギュレーターと、スターターリレーの配線に関する詳細は、こちらを参照
ラジエター関連の配線に関しましては、こちらを参考に。。。




【 エンジン載せ換えに伴う書類変更 】
エンジンを載せ替える場合、基本的に書類の記載内容の変更登録が必要です。 
エンジン型式が異なる場合、特に中古のエンジンの場合は、「 そのエンジンは、どこから持って来たのか? 」 と言う事を 
きちんと証明する必要があり、本来そのエンジンを搭載していた車体の書類や写真などが要る場合があります。
ベース車両は名義変更をして自分名義に書き換えた後、廃車手続きを行っておくのが良いようです。

なお、販売証明等ではダメな場合もあるので、エンジン単体で購入した場合は車両の書類も一緒に譲ってもらうこと。
原動機の番号も必要な場合があり、「 石刷り 」 をとっておきましょう。

それと、排気量の計算書を提出する場合もあります。( 用紙は陸運事務所にあり、登録時にその場でもらって書く )
手続きに行く前に、「 ボア x ストローク 」 の数値をちゃんと調べておきましょう。

無論これらは地域によってもかなり違うようで、実際に行く陸運事務所にて詳しくたずねる事をお薦めします。





記事掲載日 2016/06/30
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