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ジャイロキャノピー 全波整流化 + LEDヘッドライト化のまとめ

【 全波整流化について 】 
 2ストのジャイロとか、古い原付車はあまり発電容量を重視していないため「 半波整流 」という発電方式で、
 実際に発電できる電気の半分程度しかバッテリー充電に利用していない。
 ヘッドライトの HID 化とか、LED 化する場合、これだと電気が足りなくなってくるので、発電した電気を全て使える
 「 全波整流 」 という発電方式に改造するワケ。
 
 また、半波整流式はヘッドライト等の灯火類に「 交流 」 の電気を使用しているため、そのままだと HID や LED などの
 ヘッドライトランプが使用出来ないので「 直流化 」 する意味もあって全波整流化します。
  
 まあ、最近は交流のまま使用可能なヘッドライトランプも売られているから、全波整流化が必須とは言えないが
 私の場合はこの先 FI 化 ( 2ストのフューエルインジェクション化 )も考えているので、発電量の増強は必須。
 それもあって、ただ単に全波整流化するのではなく、安定した電源の確保が課題のため今回はジェネレーターだけでなく
 レクチファイヤー・レギュレーターもこだわって行きたいと思っています。
 
 
 
【 必要なパーツや工具など 】 
  
 ジャイロ純正のを全波整流式へと改造しても良いのだが、ジャイロのは一部がグリップヒーター用に割り当てられているので
 全極を使える「 ライブ DIO 用ジェネレーター 」 を流用して改造することにします。
 このジェネレーターは社外品で、強化タイプ ( 半波整流式の強化品 ) 。 
 ライブ DIO 純正ジェネレーターだと一部が巻き数の少ない状態だけど、これは全極が均等巻き状態なので純正品より
 発電量を期待出来ます。
 
  
 ヤマハの YZF-R1 や、4D9 などでも使われている MOS-FET レクチファイヤー・レギュレーター
 製造メーカーは新電元社で品番は 「 FH020AA 」 です。 ヤマハ品番だと 「 1D7-81960-01 」。
 MOS-FET 仕様のおかげで普通のレクチファイヤー・レギュレーターよりも効率よく、低損失・大電流化を可能にします。
 ようは、少ない発電力の原付ジェネレーターでも、無駄なく最大限に電力活用できるスグレモノ。
 それと、普通のレクチファイヤー・レギュレーターよりも 低ノイズ化されるので、FI 化にも最適。
 本来は三相ジェネレーター用ですが、単相ジェネレーターでも問題無く使用出来ます。
 
 ちなみに以前、このレクチファイヤー・レギュレーターを流用して取り付けるのが結構流行ったようで
 巷にはニセモノ( 形だけ同じで中身は MOS-FET ではない安物 )が数多く出回っているので要注意。
 …ってゆーか、普通に通販で売られている 一万円以下のだとまず間違いなくニセモノでしょう。 
 オークションとか中古で売られている物も注意したほうが良いようです。 
 よく 「 車台番号 ****** から外しました 」 とか書かれてるやつね。
 例えばニセモノを一旦取り付けてから外せば、「 〜 から外しました 」 になるから、実は純正品の中古じゃないかも知れないワケ。
 ニセモノを掴まされないよう、くれぐれも気を付けましょう。
 
 間違いなく本物を入手するには、ヤマハから取り寄せるのが確実です。 
 
  
 ヤマハのレクチファイヤー・レギュレーターに使用する古河電気工業製の防水コネクター。
 配線コム( hi-1000.com )から購入。
  QLW [防水] メス端子側カプラ 黒色 F250-QLW2030-WS-QLW30
  QLW [防水] メス端子側カプラ 灰色 F250-QLW2030-WS-QLW30
 
  
 左上の写真は、上の防水コネクターに使用するダミープラグ。合計 2個使います。
 こちらも配線コム( hi-1000.com )から買いました。
  QLW 防水シリーズ ダミープラグ 黄色 DP-QLW-YE
 
 右上の写真は平型のヒューズホルダーとそれに入れる平型ヒューズ。
 レクチファイヤー・レギュレーターとバッテリーとの間に入れて繋ぎます。
 
 
 今回使用する LED ランプです。
 これは直流用です。全波整流化して使用します。
 使用中のアンペアを測ったところ 1A 未満で、約 12W の消費電力。
 ただ LED 化するだけなら、20W クラスのを入れても良いと思いますが、あとで FI 化もしたいので電力に少しでも余裕を
 持たせるため、まずはこれを使ってみることにします。
 
  
 ジェネレーター交換には、フライホイールを外す必要があります。
 フライホイールを外すための工具、プーラーとユニバーサルホルダーです。
 
 
 
【 ジェネレーターの改造・全波整流化 】
 
 ライブ DIO 用の ジェネレーターの 黄色の配線 @ の部分と、エナメル線 A の部分を切断します。
 
 
 切断した 黄色の線 @ と エナメル線 A をハンダで付けて繋ぎ合わせれば OK。
 熱収縮チューブ等を使用してハンダ付けした部分を絶縁する事も忘れずに。
 あとは繋ぎ合わせた部分が振動でズレたりしないよう、耐熱性のエポキシか、シリコン等で固めれば改造完了。
 
 一応確認のため、白色線と黄色線をテスターで測って、導通している事を確認しておくと良いです。
 また、白色線・黄色線のどちらともアースに繋がっていない状態であることも確認しましょう。
 
 
  
【 取付作業 】
 
 ジェネレーターを取り外し中。。。
 
 
 純正ジェネレーターとの比較。
 純正のほうが微妙に小さいです。( 外径で約 1mm ぐらい小さい )
 ライブ DIO 用の社外品のほうがエナメル線は若干太くて多く巻けているようですね。
 
 
 全波整流化の改造済みジェネレーターを装着。
 ピックアップコイルは純正のをジェネレーターから分離し、取り付けています。
 
 
 MOS-FET レクチファイヤー・レギュレーターは、ここに設置。
 基本的にレクチファイヤー・レギュレーターは、熱の影響を受けにくい場所( エンジンから遠ざけて、マフラーの反対側 )
 が良いでしょう。 ここはちょうど外装の通気スリットの裏側になり、冷却効果が得やすい場所です。
 
 配線は、以下のように繋ぎます。
  ・ 灰色コネクター 左 : ジェネレーターの白色線
  ・ 灰色コネクター 中 : 防水ダミープラグ
  ・ 灰色コネクター 右 : ジェネレーターの黄色線
  ・ 黒色コネクター 左 : ヒューズ → バッテリーのプラスに接続
  ・ 黒色コネクター 中 : 防水ダミープラグ
  ・ 黒色コネクター 右 : バッテリーのマイナスに接続
 
 ※ ジェネレーターからの配線は、灰色コネクターのどこに繋いでも基本的に問題無し
 
 
 純正のレクチファイヤー・レギュレーターは、ここに付いているのでコネクターを抜いて撤去。
 ちなみに私のジャイロには無かったが、前期モノなどはオートチョークの配線の先やヘッドライトスイッチ回路に
 レジスター付きの場合があり、レジスターがある場合はレジスターのコネクターを抜いてレジスターも撤去。
 
 それと、このままだと半波整流式の時に交流電源を利用していたヘッドライト・テールランプ・メーター照明などが
 点灯しなくなってしまうので、交流で使われていた配線をメインスイッチON で電気が流れる所に繋げば完了。
 
 方法としては、純正レクチファイヤー・レギュレーターの所に繋がっていた黄色線( 交流用配線 )を、
 メインスイッチの赤/黒色線( メインスイッチONでプラスが流れる )に結線すれば良い。 
 もしくは、メーター配線部分の茶色線( 交流用配線 )と、黒色線( メインスイッチONでプラスが流れる )とを
 結線しても良いです。( 作業としては、こちらのほうがやりやすい )
 
 なお、本当はエンジンと連動にして、エンジンがかかっている時だけヘッドライトやテール等を点灯させたいのだが、
 それは今後の課題として残しておいて、今回は上記の簡易的な方法で済ませる事にします。
 
  
 LED ランプの後部が微妙に飛び出て、蓋が付かなくなりました (苦笑)
 この部分は後日、なんとかしようと思います。
 
 
 
【 完成 】
 
 12W のパワー控えめ LED だが、まあまあな明るさを確保♪
 おそらく 12W の 1 灯だと物足りない感じになりそうだけど、ジャイロキャノピーのヘッドライトは 2 灯だからね。
 2 灯の分、倍の光量を得られるので、これなら一応は合格レベルと言えるでしょう。
 
 ちなみに 1700 〜 1800rpm 程度のアイドリングで、LED ヘッドライト 2 灯の点灯時の電圧は 13.8 〜 13.9 V もある!
 これは凄い! 2スト原付の発電力とは思えない (笑)
 ヘッドライトを消すと 14.4 V で安定。これは 「 FH020AA 」 で制御された状態のほぼ最大値ですね。
 半波からの全波化・単相ジェネレーターでも 「 FH020AA 」 のおかげで非常にパワフル。
 
  
 左上の写真はロービーム、右上のほうはハイビームです。
 ハイビーム側はローより少し明るくなる程度だけど、充分実用範囲かと。
 
 それと、完成後にエンジンをかけてまず思ったのが、暖機中のエンジン回転の安定度が増したこと。
 また、今までは暖機中 〜 暖機直後はややカブり気味だったのが、かなり解消された。
 オートチョークに流れる電気が今までは交流だったが、今回の全波整流化で安定した直流になった影響かと思ったが
 暖機後も調子が良く、走り出してみると以前よりスタート加速が良くなっているように感じた。
  
 まあ、気のせいかとも思ったのだけれど、念のためネットで 「 MOS-FET レギュレーター FH020AA 」のキーワードで
 検索をしてみると同じように「 FH020AA 」へと交換した人の感想の中に
  ・ 低回転域がスムーズになった
  ・ 低回転域で粘りが出た ( トルクアップしたって事でしょうね )
 などのお話しがあったので、皆さん同様に感じていて私一人の気のせいでは無かったようです (笑)
 
 もともと直流式の CDI 点火だから、MOS-FET 化による 直流電圧の上昇と安定がかなり効いているみたいですね。
 
 一般的に言われている MOS-FET のデメリットとして、
  ・ 高効率化により満充電時は捨てる電気が増えてエンジン負荷も増える
  ・ ジェネレーター側への負荷も増えてコイルの発熱量も増える
 などがありますが、根本的にジャイロは発電量が多いワケではないので、そういった影響は少なそう。
 三相ではなく単相で利用している点もデメリットを軽減しているのかも?
 そもそも 2サイクルエンジンで強制風冷だし、ジェネレーターもそれなりに冷えるハズ。
 
 いずれにしても実走してみた感じでは、良い事だらけなので全く問題無しかと。
 
 
  
 あと、T10バルブ用のソケットをヘッドランプユニットに組み込みました。
 出来るだけ電力には余裕を持たせたいので、昼間はこちらを点灯させようかと。
 昼間専用なので 「 デイライト 」 ってことで (笑)

 「 爆光 T10 LEDバルブ 」 と言うのを入れてみたら、結構明るいですね〜
 
 これに関しては、あとで自動切替にする予定。
 光度と車速感知にて、夜間走行中だけヘッドライト点灯で、昼間と夜間の信号待ち停車中はこっちへと 
 自動切替を行うユニットを作ろうと思っています。
 
 
記事掲載日 2018/04/30