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ジャイロ 2スト FI 化 よくある質問と回答

 
今回は久々に FI ネタです。
今年初めてかも? (笑)

さて、本題の前にひとつ。。。

特に FI 関係に限らずコメントやメッセージ、メール等でお問合せを頂いても、以下のような
ご質問やコメントにはお答えしていませんのであらかじめご容赦お願いします。

・ご質問内容が今後掲載予定のネタとかぶる場合
・意図があってあえて伏せている内容の場合
・既に詳細を掲載済みでそれを読めば判る場合
・その他、波長?が合わないなど理解不能な場合

答えるとかえってこれらを晒す結果となるため苦悩の決断でのスルーです。ご容赦下さい。


では、本題です。

【 よくあるご質問 1 】
海外の 2スト FI 市販車 KTM250 はシリンダーに直噴するタイプらしいですが、こちらでも直噴の
FI の作成予定はありますか?

【 回答 】
私が取り組んでいるのは小排気量で強制空冷式の2ストエンジンの FI 化です。

KTM は水冷エンジンで掃気ポートから燃料を噴射する直噴タイプのようですが、それに対して強制
空冷式エンジンでは、シリンダーに放熱フィンがありますし、同じスタイルにするには形状的に
無理があると思われます。

また、強制空冷式では燃料はただ燃やすためだけのものでなく、「 冷却剤 」 でもあります。

特に小排気量の強制空冷式では非力な物も多くボアアップ主体のチューニングが盛んですが
ボアアップすれば発生熱量の増加でピストンの抱き付き・焼き付きの確率が非常に高くなるため
一次圧縮側で燃料気化させて熱を奪う事が重要視されています。

なので、シリンダー直接、または掃気ポート内の噴射ではピストンの冷却が困難になりますから
強制空冷式エンジンで直噴は危険かと思います。
(抱き付きはピストン側面の排気側に起こるので、そこを確実に冷やすには一次側での冷却が良い) 

結論としましては。。。
2スト直噴は、もともと250cc以上でボアアップをしなくても純正シリンダーでそれなりにパワーが
あって、水冷式で冷却も充分余裕があるエンジンでなら良いと思いますが、小排気量の強制空冷式
のエンジンには冷却問題がありますので直噴では不向きというか無理っぽいです (^^ゞ


【 よくあるご質問 2 】
こちらの FI はスロットル開度とエンジンの回転数によって燃調を行っているようですが、
吸気量などでの燃調は行わないのですか?

【 回答 】
まず、2ストではシリンダーに至るまでの経路が4ストと比べて長く、クランクのある一次圧縮内
でのガソリン気化率は常に 100%ではなくて未気化の残留ガソリンが存在し、これが燃調に
とっては大きな不確定要素になります。

それに加え、上記の質問の答えにも書きましたが燃料には冷却の役割もあるのでベストな燃調より
濃いめの燃調になりがちです。

例えば燃調が一番薄いアイドリング状態で段階的に燃調を薄くして行き、回転を維持出来なくなる
ほど薄まるとどうなるか?
(エンジンを回したままリアルタイムで燃調のデータを変更して行った場合の話です)

その瞬間に回転が落ちるのでなく少し耐えてからエンストします。
大体、一秒ぐらいのタイムラグがあります。

1500rpm だった場合は 一秒間で 25回転なのでインマニやクランク内に残留していた未気化の
ガソリンが補填されて、大体 25回転ぐらいは耐えてしまうんです。

一番燃調の薄いアイドリングでもこれですから、濃いめの回転域ではもっと影響を受けてしまう事
も多々あります。

また、要所要所で冷却目的のためにワザと濃いめに噴射する必要性も考えると、吸気量など都度の
細かな変化を見るのでなく、もっと大きく全体的に大きな流れを想定して、それに沿った総量的な
制御を行わないとエンジンを壊してしまう事にもなりかねません。

まあ、これは私のフルコンのように完全なリアルタイムでのデータ変更が可能じゃないとなかなか
検証が出来ないので把握しずらいとも言えますが ちょっと考えれば判るように、1回の掃気で一次
側の全てを完全に吸いきれるワケが無いですし、2ストチューニング的に考えてもごく当然の事。

(私以外のほかの人のフルコンでは通信によるデータ変更が主流のようですが、それだと本当の
意味での即時データ更新が出来ません。通信やデータ書込のためのタイムラグがあります。)

結論ですが、、、
こういった特性を持つ 2ストエンジンでの FI化ではもっと大局的な視野を持って燃調を制御する
のが良いと思います。

そういう意味では、スロットル開度と回転数から制御するのが一番ではないでしょうか。

もちろんこれには不確定な要素を予想・推測するカンや経験のようなものがある程度は必要ですが
スロットル開度と燃料の関係はキャブレター派の人にも理解しやすく今までの経験も活かせます。

FI 化とは、ただ意味もなく FI に付け替えるという行為ではなくて、キャブレター派の方々にも
使いやすい物であるべきだと私は考えています。



記事掲載日 2019/02/15